自転車操業を繰り返すと起こる恐ろしい現象（その２）

消費者金融に借金を返すために、別の消費者金融からまた借りる。

そしてまた新しい消費者金融から借金をして返済に充てる。この状態が俗にいう

自転車操業と言われているものです。

自転車操業は冷静になって考えれば、繰り返すほどに実際に

自分が返さなければならない金額がどんどん増えていくので

よほどのことがない限りはやるべきではない行動です。

でも、私の母はやってしまっていました。

しかも、自分ひとりだけではなく、自分の両親も巻き添えにし、

さらには、自分の娘さえも巻きこんでしまいました。

そして母の借金返済に余裕が出たかと言えばそうではなく

相変わらず借りては返して、借りては返しての状態のまま。

私も母に協力したくて借りたはずなのに

結局借金が増えただけじゃない？

そう思うと無性に腹が立ってきて、

母も祖父母も責めたい気持ちがわき起こってきました。

そしてある日母に

「この状況は間違ってる！

　返せもしない借金があるなら破産手続きした方がいい！」

と伝えたのです。

ところが母は、

「破産？とんでもない！」

と言って、私を睨みつけてきました。

当時の母は家族ぐるみで借金することに対して悪びれる様子などなく、

「だって仕方がないじゃない」という態度でした。

ここでどうしてそうなったかという詳細を書くつもりはないのですが

「なんであたしがあんたに説教されなきゃいけないの？」

とでも言いたげな表情で私のことを見ていました。

でも現実問題として、何社もの消費者金融から借り入れしていること、

返済しても利息がムダになっていること、

このまま自転車操業を続けていくことは不可能だと母に伝えました。

それでも母は首を縦に振りません。

母は自己破産することはとても怖いことだと思っていたようです。

例えば、自己破産してしまうと、

選挙権がなくなる　だとか

裁判所から差し押さえが来る　だとか

近所の人たちに指差して笑われる　だとか

生きる自由がなくなる　だとか言っていました。

選挙権はなくなることはないし

裁判所の差し押さえについても、財産を持っている人ならともかく

賃貸のボロアパート暮らしの我が家には差し押さえられる程の

価値のあるものなんてありません。

近所の人たちに笑われるって言うのはもうプライドの問題だし、

生活の自由がなくなるなんて言い訳は聞いていて呆れてしまいました。

今だって借金の返済に縛られて、自由なんかじゃないよ・・・

でも借金解決のための具体的な知識もない私は、それ以上何も

言えませんでした。

そして、母との話は平行線をたどる一方なので、

一旦距離を置くことにしました。

サラ金から借り入れして、返済のためにまた借りる「自転車操業」は

母の心の視野をこんなにも狭くしてしまったんだと思いました。

当時の母の借金は５００万円あったと思います。

「どうしよう」と思った時、誰かに相談していれば

こんなに借金が膨らむこともなかったかもしれません。

借金を繰り返して返済額が増えてしまうのは私の母だけじゃありません。

でもそうなる前にぜひ相談してみてください（無料です）

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